和合に来てから生ゴミ処理は鶏に任せていた。
平飼い養鶏家から廃鶏(はいけい)をいただけたのでなんとなくぞんざいに、水と、生ゴミ、こぬかやその他農作物残渣などを適当にやっていた。季節の良い時期はそれでもたまに卵をうんでくれたりして、良質の鶏糞ができて有難い限り。
3年前に今の家に引っ越してから鶏小屋が無かったのでずっと生ゴミを畑の片隅に埋めたりしてしのいできた。が、カラスに掘り返されたり、タヌキなどの小動物も来て、野菜を作り始めるとその延長で荒らされてしまうので困ってしまう。
そんな矢先、ヒヨコを飼わないか、と友だちが誘ってくれた。
可愛いヒヨコのためなら私でも頑張って鶏小屋を作れるかもしれない、と農繁期にさしかかる4月にヒヨコを二羽飼い始めた。
ヒヨヒヨと愛らしい声で鳴き、ふわふわの愛くるしいももちゃんとあかねちゃん。「あずさ」という品種。
毎日見るたびに羽が5ミリずつのびて10日もするとびっくりするくらい大きくなる。
大工仕事なんてやったこともないけれど、なんとか廃材を利用し、友だちの有難い助けもあって、なんとか小屋ができた。
それから半年、トサカも生えて来てすっかり大人の風貌になって来たある日、鳴き声がヒヨヒヨからクレーっクレーっと声変わりした。
よく食べる。
そろそろ卵も産み初めるわけだという頃になってもなかなか産まない。日照時間も短くなってきて、ヤキモキするのも面倒だから、もう春まで産まなくてもいいよ、と声をかけた次の日、11月下旬になって、初々しい卵を産んでくれるようになった。
身体の大きさの割によくこんなもの毎日産み出せるなぁ、とつくづく感心してしまう。
そして、私が起きるとすでにつついたり、蹴ったり、動きまわっていて本当によく働く。
晴れた日は草の生えている畑へ抱っこして連れていく。移動は抱っこしてもらうものと承知していて、私の前でちゃんとかがんで待つので可愛くてたまらない。
ちょっとネットで調べたところ、平安時代に鶏を飼育している最古の記述があるとのこと。卵を産むトリを選抜して長い時間かけて鶏との暮らしがあるのだなぁ~。感謝の日々。
和合では移住者が居抜きの家に住まわせてもらうということが多く、家とともにそのまま大切に使わせていただくものも結構あります。
その中でも火に関する道具は使ううちにしみじみと人と火のあゆみなどに思いを馳せたりします。
おそらく日本中の山間地や里山では暮らしの中に、薪や炭など火を使う道具が多くあると思います。
いかに少しの燃料を有効に使うか
よく考えられて発展してきたのだなぁということを道具から教えてもらえます。
これは蓋つきのかまどです。ぬかくどと呼ばれることもあるようです。
「ある時期、これがすごい竈だということで、皆んなこぞって買ったんだ」と聞きました。
見かけの割に軽くって、力持ちの私(50代女)ならひょいと持ち上げ好きなところで使えます。
色々調べても類似のものは中々見つかりませんが「ぬかくど」という商品が近いかもしれません。
ずっと使いたいと思っていて久しぶりに使いましたが
改めて燃焼効率の素晴らしさに感動しました。
羽釜がちょうど載せられるようになっています。
これからしっかり使っていきたいです。
今日は和合森林組合で焼いた炭窯の炭出しをお手伝いさせていただくことができました。
かつては和合のあちらこちらで冬になると炭窯から煙がたなびいていました。
50年ほど前には、日本中の里山や山間地で見られた風景だったようです。
そして多くの家のコタツは炭で、夜寝る前には灰をかけて埋め、翌日になると赤々とした炭を掘り出してそこに新しい炭を足し朝が始まるのでした。
それはそれは身体の芯から温まるようなとくべつに暖かいコタツでした。
木の板と土、耐火煉瓦で丁寧に塞がれた釜口を開きます。
中には炭が沢山出来ています。
これらを丁寧に仕分けして袋詰めします。
鈴ヶ沢地区で鈴ヶ沢伝統野菜の種まきに集まりました!
鈴ヶ沢までの道中は山の桜が美しく
うららかな気持ちの良い楽しい春のいちにち。
コロナで陰鬱な世の中ですが
和合では
春の季節にやるべきことを淡々とこなす
毎日です。
そして、コブシの花に
春の陽射しが希望の光のように輝いています。
コブシの花が綺麗に咲くと
「良い年になる」
と今は亡き方も含む
たくさんの方たちが語ってくださいます。
おそおそな紅葉が色づき始めた秋の散歩日和。
熊野社から田代に小一時間の「話の坂」歩きを楽しみました。
西尾實先生も通ったという道。
ボウズ茸もありました。
到着した田代は草刈りがゆきとどき、庚申様もまつってあり
なんとも癒される暮らしの風景でした。
田代に産まれ育ったタカコさんが
ボウズ茸のお土産をみんなに分けてくれて
子供の頃この道を通った思い出話をしてくれました。
旧道歩きツアーは防災も念頭に、車の道が不通になった時のために
学習の機会も兼ねているとのこと。脱帽。
今年の秋も、日吉では茅がちゃんと干されています。
先日の17日に、和合公民館で和合の昔の道を歩くツアーがありました。
上和合集落の稲荷様から押ノ田峠まで約1時間。
雨予報だったのに
とても素敵なお散歩日和になりました。
上和合集落の稲荷様から押ノ田峠まで約1時間。
山の中にこのようななだらかな道がありたくさんの人が歩いて踏み固めたであろう道を楽しく歩きました。
途中馬頭観音もあり、馬も通ったことを想像しました。